2020年過去最高を記録した半導体業界の研究開発費、業界トップはIntelが維持するも金額は減少
2021年1月19日、IC Insightsのレポート
米調査会社IC Insightsによると、2020年の世界半導体業界の研究開発費は、前年比5%増の684億ドルと過去最高を記録。2021年には前年比4%増の714億ドルになると予測されている。2021年から2025年の平均成長率は5.8%で、2025年には893億ドルに増加する見通しだという。
研究開発費ランキングでは、Intelが推定129億ドルでトップをキープしているが金額としては前年比約4%の減少、業界全体の研究開発費に占める同社のシェアは2019年の22%から2020年は19%に減少した。2020年のIntelの研究開発費の減少は、1990年代半ば以来最大の減少。2位のSamsungの研究開発費は前年比19%増の推定56億ドルで、研究開発費の増加は5nm以下の先端プロセスの開発強化が一因。ファウンドリビジネスでSamsungの先を行くTSMCの研究開発費は前年比24%増の推定37億ドル。
研究開発費トップ10は、Intel、Samsung、Broadcom、Qualcomm、Nvidia、TSMC、MediaTek、Micron、SK Hynix、AMDの順で、合計すると前年比11%増の435億ドルで業界全体の64%を占めている。 Nvidiaは昨年の6位から5位、MediaTekは9位から7位、Advanced Micro Devicesは11位から10位にランキングを上げた。
トップ10のR&D/セールスのR&D投資比率は、2019年の15.0%に対し、2020年は14.5%だった。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2021.01.21
)