Synopsysが車載SoC向けISO 26262 ASIL D完全準拠プロセッサIPをリリース

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2020年9月30日、Synopsysは車載SoCをターゲットとする新たなプロセッサIP「ARC Functional Safety Processor」のリリースを発表した。
今回SynopsysがリリースしたプロセッサIP「DesignWare ARC EM22FS Functional Safety Processor」は、製品名の通り機能安全規格ISO 26262に対応する車載SoC向けのプロセッサで、安全性の要求レベルとして最も厳しい「ASIL D」に完全に準拠した製品として認証機関SGS-TÜV Saarの認証を取得している。Synopsysによると、ASIL Dが既定するランダム故障ならびにシステマティック故障検出基準に完全に準拠したプロセッサIPは「ARC EM22FS」が業界初の製品になるという。
「ARC EM22FS」には機能安全向けに以下のようなハードウェア安全機能が統合されており、ASIL D完全準拠の同IPを利用する事で、機能安全規格を満たす車載SoCの開発工数および規格認証時間を大きく短縮することができる。
 ・デュアルコア・ロックステップ機構
 ・メモリーやインターフェイスの誤り訂正コード
 ・内部レジスタに対する過渡故障保護機能
 ・診断エラー注入
 ・組込みセルフ・チェッキング・セーフティー・モニター
「ARC EM22FS」ならびに同プロセッサ向けのソフトウェア開発環境「ARC MetaWare Toolkit for Safety」は既に提供が開始されている。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2020.10.07 )