GLOBALFOUNDRIESが年次イベントGTCをオンラインで開催、新型プロセス22FDX+を発表ほか
2020年9月24日、GLOBALFOUNDRIESはGlobal Technology Conferences (GTC) 2020を開催した。今年は新型コロナウイルスの影響によりオンラインでの開催となった。
今年のGTCで発表された目玉のニュースは、新たなプラットフォーム「22FDX+」の発表。
「22FDX+」は22nm FD-SOIプロセスをベースとした既存の「22FDX」プラットフォームの機能拡張版で、IoT、5G、自動車、衛星通信アプリケーションなどをターゲットに既存プラットフォームよりも高性能、ローパワーを実現するほか、RF向けの「22FDXRF+」など特殊機能も用意されている。
GLOBALFOUNDRIESの22nm「22FDX」プラットフォームは、2017年から量産稼働しておりこれまで3億5000万以上のチップを出荷。45億ドル以上の収益を生み出しているという。当初GLOBALFOUNDRIESは2019年をめどに12nm FD-SOIプロセスの「12FDX」を稼働する計画を発表していたが、同プラットフォームは2023-2024年にリリースされる予定のようだ。
なお、「22FDX+」の発表に伴い、Cadenceは22nm FDXプラットフォームをサポートするミックスドシグナルOpenAccessプロセスデザインキット(PDK)の提供を発表。同PDKによりCadenceのツールと22FDXプラットフォームの連携が可能となる。(プレスリリース)
またCadenceは、GLOBALFOUNDRIESとのIP供給に関するコラボレーションも発表。(プレスリリース)GLOBALFOUNDRIESの先端プロセス12LPおよび12LP+プラットフォームにおいて、Cadenceの各種デザインIPが利用できるようになる。IP供給に関するコラボレーションはSynopsysも同時に発表しており、Synopsysの各種DesignWare IPも12LP+プラットフォームで利用可能となる。(プレスリリース)
更にGLOBALFOUNDRIESは、「GF12LP+」向けの新たなDFMキットについても発表。(プレスリリース)同DFMキットはMentor Graphics(Siemens)と共同開発したもので、Mentorの「Calibre nmDRCプラットフォーム」上に構築され、高度な機械学習機能を用いたDFM検証を実現する。同キットは「12LP+」のPDKのアップデートとして今年の第4四半期にリリースされる予定。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2020.09.29
)