RISC-VベースIPでゲームチェンジを狙うSiFiveの新事業「OpenFive」

2020年8月17日、RISC-VベースのIPコアを手がけるSiFiVeは、同社の新たなビジネスユニット「OpenFive」について発表した。
発表によるとSiFiveの新事業「OpenFive」は、ドメイン・スペシフィックなSoC開発に特化した設計サービスで、RISC-Vベースのプロセッサに拘らず、あらゆるプロセッサ・アーキテクチャに対して中立な形でSoCのデザイン・サービスを展開するという。つまりArmベースのSoC設計も請け負うということだ。
SiFiveは元々RISC-Vベースの独自プロセッサIPのロイヤリティ・ビジネスだけでなく、それを用いたSoCデザイン・サービスを手掛けており、いかに短期間・低コストでSoCを製品化するかという視点で、クラウドベースの設計環境や各種デザイン・テンプレートの整備に力を注いでいた。
既に公開されている「OpenFive」のホームページを見ると、テープアウト実績は350以上となっており、同社のデザイン・サービスはかなり大きなビジネスに成長していることが分かる。
SiFiveの説明によると、「OpenFive」のデザイン・サービスでは、5nmプロセス・ノードの先端デザインや2.5Dパッケージング技術もサポート。SoCデザイン用のIPとしては、Interlakenコネクティビティ・ファブリック、400/800Gイーサネット、HBM2メモリ、USBサブシステム、ダイ間相互接続IPなどをが用意されているという。
SiFiveは、RISC-Vベースの独自プロセッサを主軸に、SoCのワンストップ・デザインサービスを実現するファブレス・ベンダとして事業を拡大していくことになりそうだ。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2020.09.03 )