Synopsysが次世代のRTL静的検証ツール「VC SpyGlass」をリリース、性能を3倍向上

2020年2月27日、SynopsysはRTL検証ツールの新製品「VC SpyGlass」のリリースを発表した。
Synopsysによると「VC SpyGlass」は、業界標準のRTL静的検証ツール「SpyGlass」の技術をベースに開発した新製品で、従来比半分のメモリー使用量で3倍のパフォーマンス向上を実現。検証キャパシティも3倍に拡大され数十億ゲートのRTLコードを検証できるようになった。またSynopsysは「VC SpyGlass」にマシンラーニング技術を取り入れており、その結果、検証品質を犠牲にすることなくノイズを1/10に削減できるとしている。
マシンラーニングの応用に関する詳細は明らかにされていないが、「VC SpyGlass」の主機能の一つであるCDC/RDC解析機能において利用されているようで、ユーザーであるルネサスの担当者は、「疑似CDC違反のデバッグに追われるケースを大幅に削減し、根本原因をより短期間に特定できることが期待できる。」とコメントしている。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2020.03.05 )