ArmがCortex-M0、Cortex-M3に加えてCortex-A5も設計開始時のライセンス費用を無償化
2018年10月22日、Armは「DesignStart」プログラムを拡大し、「Arm Cortex-A5」の設計開始時のライセンス費用を無償化する事を発表した。
Armの「DesignStart」プログラムは、ユーザーによるArm IPへのアクセスを迅速化するために2015年から開始されたプログラムで、これまで「Cortex-M0」、「Cortex-M3」の2品種について、デザイン開始時のライセンス費用が無償化されていた。
今回、同プログラムに新たに「Cortex-A5」が追加され、ライセンス費用を支払うこと無く「Cortex-A5」ベースのデザインを開始できるようになった。もちろん評価も無償となるが、製品化にあたってはロイヤリティが発生する仕組みとなっている。「Cortex-A5」は、Linux対応アプリケーション・プロセッサとして最小の消費電力を誇るコアで、既に累積20億個以上の出荷実績がある。
なお、Armは先日「DesignStart」プログラムを通じてXilinxのFPGA向けに「Cortex-M1」および「Co-tex-M3」を無償提供することを発表しているが、こちらは完全に無料でロイヤリティも発生しない。但しその利用にあたっては一定の制限があるという事だ。
Armが「DesignStart」プログラムを拡張する背景には、オープンソースの命令セットアーキテクチャ「RISC-V」をベースとしたビジネスの台頭があり、市場には無償もしくは非常に低コストでアクセスできる「RISC-V」ベースのプロセッサが複数存在している。
※Arm
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2018.10.22
)