Synopsysがハイエンド組込みプロセッサの最上位品となる新製品「ARC HS4xファミリ」を発表

2017年5月24日、Synopsysは、組込みプロセッサの新製品「ARC HS4x/HS4xD」を発表した。
新製品「ARC HS4x/HS4xD」ファミリは、ハイエンド組込みプロセッサ「ARC HS」ファミリの最上位機種で、パフォーマンスの高さが最大の特徴。計5種類ラインナップされる各プロセッサは、それぞれシングル/デュアル/クワッド・コアのコンフィギュレーションが可能で、1コアあたり2.5GHzで6000DMIPS、クラスターあたり最大24000DMIPSで命令を実行できる。
「ARC HS4xD」の「D」は恐らくDSPを意味するもので、同ファミリの「HS45D/HS47D」はDSPハードウェアを搭載。150超のDSP命令を実行でき、既存の「ARC HS3x」と比較して2倍の処理性能を誇る。また同ファミリは、超ローパワー・プロセッサ「ARC EMxD」ファミリと互換性があり、同じ命令セットを使用可能である。
arc_hs4xD_block_diagram.jpg
※画像はSynopsys社Web上のデータ 「ARC HS4xD」のブロック図
Synopsysによると、「ARC HS4x/HS4xD」ファミリは、16nm FinFETプロセスで実装した場合、面積はわずか0.06mm2、電力は37ミリワット/MHzと小面積/低消費電力を実現。ソフトウェア開発の面でもDual-issueパイプラインのサポート、最適化済みDSPライブラリの提供、C/C++コンパイラの強化など開発環境が強化されており、最小限のコード量で最大限の性能を実現できる。
新製品「ARC HS4x/HS4xD」ファミリは、今年6月より出荷が開始される予定。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2017.05.26 )