仏Magillemがバーチャル・プラットフォーム向けESL技術の提供でSTMicroelectronicsとOEM契約※訂正あり

2014年3月19日、IP-XACTベースのESLソリューションを手掛ける仏Magillemは、同社のESL技術の提供でSTMicroelectronicsとOEM契約した事を発表した。※訂正あり


発表によるとMagillemは、STMicroelectronicsの開発したTLMモデリング環境及びメソドロジを同社のEclipseベースのデザイン環境上に統合。STMicroelectronicsの技術とMagillemの環境をインテグレーションすることにより、バーチャル・プラットフォームの作成と解析を行うためのSystemC TLMインフラの構築を実現した。

このインテグレーション環境には、SystemC準拠のシミュレーターでコンパイルおよびシミュレーション可能なHWおよびSWモデルの自動コード生成機能が含まれているとの事で、それらがMagillemの技術を活かしたSystemC TLMインフラの中核機能の一つ。開発した環境はMagillemのESLソリューションとして、MagillemによってSTMicroelectronicsの顧客やパートナーに販売されるという。

Magillemのツール環境はIP相互運用のための標準規格IEEE1685 IP-XACTをはじめ、SystemC TLM2.0, SystemC AMS, SystemRDLなど複数の業界標準をサポートしており、独自のコード生成技術を活かしてIPベースのシステムの構築を中心にESLからRTLまでの設計フローに対応。ユーザーの工夫一つで仕様となるIP-XACTデータを起点に様々なSystemC TLMベースの環境を自動生成できるほか、メモリマップ等の定義、デバイス・ドライバの生成、設計データのバージョン管理やドキュメント生成など周辺機能も充実している。


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※画像はMagillem提供のデータ


Magillemによると発表したSTMicroelectronicsとのOEM契約は、両社の長年のコラボレーションの成果であるとの事。Magillemは欧州大手を中心に北米、日本にも複数の大手顧客を抱えているが、導入各社の事例を見ていると今回のSTMicroelectronicsのようにMagillemの環境を設計フロー上のインフラとして活用しているケースが多いようだ。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2014.04.16 )