Cadenceが3年ぶりに「CadenceLIVE Japan」を開催、テーマの中心はAI

2026年7月18日、Cadenceは東京ミッドタウンでプライベート・イベント「CadenceLIVE Japan 2026」を開催した。

イベントWebページ

Cadence日本法人の金子社長によると、同イベントには1,500人近くが参加登録し、8トラック計46のセッションはいずれもほぼ満席。会場内は参加者でごった返しており、なかなかの熱気を感じた。

日本ケイデンス 金子社長

基調講演に登壇したのは、ラピダスの小池 淳義社長、経済産業省の南部 友成氏、Cadence米国本社副社長のDr. Vinod Kariat氏の3名。

小池社長は講演の中でCadenceとのコラボレーションを発表。ラピダスは、AIエージェントを用いた設計環境の構築により、チップ設計のTATを2倍以上に高速化することを目指しており、そのAIエージェントとしてCadenceの「InnoStack Super Agent」を活用するという。「InnoStack AI Super Agent」は、論理合成、配置配線からサインオフ解析、ECO実行に至るまで、デジタル・インプリメンテーションとサインオフに特化したAIエージェントだ。

ラピダス 小池社長

経済産業省の南部氏は、AI時代に必要となる次世代半導体の開発・製造に向けた強力な国の支援について語り、フィジカルAI市場と半導体人材育成の重要性を強調した。

経済産業省 南部氏

Vinod Kariat氏は、「エージェント型AIが切り拓く次世代チップ設計」と題して講演。先日発表したばかりのPCBおよび先端パッケージ設計向けのAIプラットフォーム「AuraStack AI Super Agent」についても紹介し、「Design for AI and AI for Design」すなわち、AIを動かすための半導体設計とAIを使った半導体設計の2つの側面からAIを強力に推進していくと語った。

Cadence Vinod Kariat氏

基調講演の内容が象徴するように、今回の「CadenceLIVE Japan 2026」では、AIを活用した半導体設計がイベント全体を貫く主要テーマとなっていた。これまで設計工程の一部を効率化するツールとして語られることの多かったAIは、複数の設計工程を自律的に連携・実行するAIエージェントへと進化しつつある。日本国内ではAIの設計活用はまだ試行段階という話が多いが、確実に設計の現場に落ちてきていることを実感。今後のAIベース設計の進化が楽しみだ。

※「CadenceLIVE Japan 2026」で行われたセッションについては、別途レポート記事を掲載する予定です。