過去最大規模で賑わったDesign Solution Forum 2019 フォトレポート

2019年10月3日、パシフィコ横浜アネックスホールにて今年で6回目の開催となる「Design Solution Forum 2019」が開催され760名の参加者を集めた。（登録数は1,070名）

ここでは同セミナーの様子をフォトレポートとして紹介します。

Design Solution Forum 2019 開会の挨拶を行う実行委員長の牛田勝利氏（写真下：キヤノン）。今年から牛田氏が3代目の実行委員長としてイベントの企画・運営を指揮している。

基調講演はインターステラテクノロジズ株式会社の森岡澄夫氏。同社のロケット「MOMO」に搭載されるエレキ開発の現状について分かりやすく解説。同社の開発スタイルはこれまでの宇宙業界のそれとは大きく異なる。低コストとスピードを重視し発想を転換。バク対策で開発規模は意図的に小さくしておりコード量はわずか3k。IQが落ちるのでギリギリまでデバッグといった事は絶対に行わない。バクを減らすために高位合成を利用している。などなど。宇宙、機械の知識は不要、電子情報系の人材募集中！とのこと。

基調講演の後は、６つの会場に別れ各テーマに基づいたセッションが行われた。

Armトラックで講演するアーム株式会社の内海社長。ArmトラックではArmベースシステムの開発者を対象とした実践的な話が多かった。また特別会場ではボードを使ったハンズオン・セッションも行われていた。（満員）

特別会場で行われたRambusの特別セッションは終始ほぼ満員状態。セキュリティに関する数々の話題は参加者の興味を集めていた。

一回り大きな会場で行われたMachine Learningトラック。Intel,NVIDIA,Xilinxという大手デバイスベンダの話と合わせて、様々な機械学習ソリューションや機械学習の応用事例が紹介された。（下の写真：左上NVIDIA佐々木氏、右上CEVA日比野氏、左下Cadence辻氏、右下Intel上野氏）

最優秀講演賞のスポンサー部門は、Machine Learningトラックで講演したXilinxのLouie Valeña氏（下の写真上段）が受賞。同社の7nmデバイス「Versal ACAP」のAIエンジンに関する講演をしてくれた。（下の写真：左下Google吉川氏、右下Optim山本氏）

様々な分野における先端技術の話が集まったInternet of Everythingトラック。ACCESSの池内氏（下の写真：左上）はIoT／IoE、ドコモの鎌土氏（左下）は5G時代のAIエージェント、日立の吉村氏（右上）はCMOSアニーリングマシン、Nayutaの栗元氏（右下）はブロックチェーンの話をしてくれた。またスポンサーとして登壇したNSITEXE木村氏は、世界初となる同社の開発製品について講演。こちらの講演内容については別途レポートしたい。

Essence of System Constructionトラックでは、システム開発からソフトおよびハード開発まで幅広く開発・設計手法の話題が集まった。SoCの技術動向にフォーカスしたソシオネクスト須賀氏（下の写真下段）の講演は立ち見が出ていた。（下の写真上段は京セラの和泉氏）

下の写真：左上図研稲石氏、中央Mentor青木氏、右上Synopsys Sylvain氏、下段慶應大西村氏

Open Source CPUトラックは国内でもブームの兆しが見え始めたRISC-V関連の話題が中心。RISCーV Foundationの国内窓口となっているSHコンサルティング河崎氏（下の写真下段）の講演は大盛況。同トラックで講演した東京大学の塩谷氏（写真上段）が最優秀講演賞を獲得した。

DSF恒例の特別企画のベンチャー企業展示（下の写真上段）とDSF選書の様子（下段）

今年はベンチャー3社OUTSENSE、COLLESTA、プロファウンド・デザイン・テクノロジーが展示、DSF選書ではエンジニアにオススメの書籍十数点が展示された。

DSFの特別企画としてはトークセッション「働き方改革にもの申す！？エクストリームエンジニアたちの雑談会」も行われた。同セッションには基調講演を行った森岡氏と現役エンジニア・ブロガーのVengineerさんが登壇した。（下の写真：上段トークセッションの様子、下段Vengineerさんの講演の様子）

スポンサー展示の様子

交流会の様子

来年のDesign Solution Forum 2020は10/7（水）パシフィコ横浜にて開催の予定。