CadenceがBerkeley Design Automationを著作権の侵害で提訴

2013年4月10日、WebサイトSemiWikiが報じたところによると、CadenceはBerkeley Design Automationを著作権の侵害で提訴した。


SemiWikiの記事によると、Berkeley DAは、かつてCadenceのアライアンス・プログラム「Cadence Connections program」のメンバーとして、Cadenceのアナログ設計環境「Virtuoso Analog Design Environment(ADE)」に同社のSPICEシミュレータ「Analog FastSPICE(AFS)」を接続するインタフェースを開発できる立場にあったが、その契約条項に反する形でツールの接続インタフェースを開発したため、著作権の侵害を理由にCadenceに提訴された。

具体的には、CadenceのAFSへのインタフェースの開発は、CadenceのOasisインタフェースを通じてAFSとのインタフェースをとらなければならず、その使用にあたってはエンドユーザーがCadenceのOasisのライセンスを保有していなければならないが、Berkeley DAの開発したインタフェースは、Oasisを通じたものではなく、Oasisライセンスを持たないユーザーでも利用できるものであったとCadenceは主張。この事実は単なる契約違反に留まらず著作権侵害にあたるとして、CadenceはBerkeley DAを提訴した。

Cadenceは、提訴する前にBerkeley DAに対して契約違反の是正を繰り返し求めたが、Berkeley DAがこれに応ずる事が無かったため、同社とのアライアンス・プログラムの更新を行わず、提訴に踏み切ったとしている。

これに対しBerkeley DAは、Cadenceとの契約に反した事実は無く、Cadenceの著作権も侵害していないとして、法廷で争う構えを見せているという。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2013.04.12 )