レイアウト・ビューワ「LAVIS」のTOOLが台湾に支社開設-DACでも健在ぶりをアピール

2011年7月27日、レイアウト表示プラットフォーム「LAVIS」を手掛ける日本のEDAベンダTOOL社は、同社の台湾支社「TOOL Taiwan, Inc.」の開設を発表した。
発表によるとTOOLは台北に台湾支社を開設し6月より営業を始動。同社は既に昨年1月より現地オフィスを開設し台湾顧客向けの対応を進めていたが、今回支社を開設し台湾での販売・サポート体制を更に強化した。
TOOLは日本国内はさることながら、北米、欧州、アジアにもその販売網を拡大しており、各国のレイアウト設計者のニーズに応えているが、中でもアジア市場での活動には力を注いでおり、中国、韓国、台湾、シンガポールといった国々で営業を展開中。その成果は売上にも反映されているようで、さる48回DACで同社ブースを訪れた際にも、アジア地域の売上は順調に伸びていると聞いた。
48DACでは、ブース展示の他にUser Truckのポスター・セッションで、早稲田大学、東芝と共同研究した自社ツール「LAVIS」の等電位追跡機能をベースとしたレイアウト検証手法について発表。
TOOLの平井氏によると、「LAVIS」は等電位追跡機能をエンハンスし、対象とする電源ピン間の接続情報のみを抜き取る「Point-to-Point Node Tracing」という技術を確立しており、これにより長大なノードのピンポイントな追跡を実現している。DACのポスター・セッションでは、多数のビアが打たれる電源ピン間の配線の幅をチェックするにあたり、「Point-to-Point Node Tracing」をベースに、コンタクトを除いて配線幅だけを抽出するという手法について発表した。同手法により、高速かつ少メモリな処理が可能だという。
尚、「LAVIS」の次期バージョンアップ(2011年夏予定)では、レイアウト設計中に有効な抵抗値(電源線/信号線)の高速計算機能が実装される予定と聞いた。
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※画像は48DACでの「Point-to-Point Node Tracing」説明パネルとTOOL社平井氏

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.07.29 )