Silicon Frontlineが業界初の階層RC抽出ツール「H3D」をリリース
2011年5月20日、新世代RC抽出ツールを手掛ける、米Silicon Frontline社は、ポスト・レイアウト検証向けのRC抽出ツール「H3D」のリリースを発表した。
発表によると新製品「H3D」は、RC抽出としては困難とされているフルチップの階層抽出を行う業界初のRC抽出ツールで、デザイン規模を問わずフィールド・ソルバー精度で高速なRC抽出を実現する。同製品は同社の設立当初からロードマップに存在していたもので、ようやく製品化が実現した。
「H3D」は、メモリ、FPGA、イメージ・センサーなどアレイベースの反復的なデザイン構造のRC抽出に適した階層RC抽出ツールで、R、C、distributed RC、RCCcを出力。Silicon Frontlineの特許技術による階層抽出手法によって、フラットRC抽出ツールと比較して20-120倍高速なRC抽出を実現できるという。
同社は既に製品として大規模・超高速処理をウリにしたフラットRC抽出ツール「F3D」を提供しているが、今回発表した「H3D」は「F3D」の階層対応版という位置付け。「F3D」は昨年時点で半導体上位25社のうち8社が採用し200以上のデザインに利用されたという実績がある。また、同社はパワーMOS混載チップ用の高精度・高速抽出/解析ツール「R3D」も提供している。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.05.23
)