George Janac氏のChip Path Design Systems社にVCとXilinxが出資

2010年12月15日、米EDAベンチャーのChip Path Design Systems社は、資金調達AラウンドとしてXilinxとベンチャー・キャピタルから計300万ドルの出資を受けた事を発表した。
Chip Path Design Systems社は、この11月に立ち上げられたばかりの会社で、Parallel Engines社に「インキュベートされた」とWeb上に記されている。それもそのはず、同社のCEOはParallel Engines社を立ち上げたGeorge Janac氏。
George Janac氏は、ベル研究所にCPU設計者として従事した後にCadenceに買収されたSDA Systemsに移籍、その後は、High Level Design Systems(96年Cadenceが買収)、Hier Design(2002年Xilinxが買収)、Chip Estimate(2008年Cadenceが買収)と6年周期で3つの会社の設立と売却を繰り返し、今年4月にFPGAをターゲットとしたIPベース設計向けEDAソリューションを提供するParallel Enginesを立ち上げていた。
Parallel Enginesがその後どうなったのかは定かでは無いが、今回George Janac氏が立ち上げた新会社Chip Path Design Systemsは、「Semantic-IC Design」という言葉をキーワードにASIC,FPGA,ASSP向けのアーキテクチャ設計ツールを提供する計画で、その核となる技術はGeorge Janac氏がこれまで立ち上げてきた会社と同様に「フィジカル・プランニング」にあるようだ。
詳細は明らかにされていないが同社の提供するソリューションは、バスなども含めたIPベースの設計を実現する「アーキテクチャ設計環境」で、設計したアーキテクチャからASIC,FPGA.ASSPなど複数のデバイスへのインプリメントが可能。設計したアーキテクチャはCPU上のソフトウェア開発やドライバ開発にも役立てる事が出来るという。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2010.12.16 )