マツダがECUの検証でSynopsysの仮想環境「CoMET/METeor」を採用
2010年1月11日、Synopsysは、マツダがECUの検証でSynopsysのバーチャル・プロトタイピング環境「CoMET/METeor」を採用した事を発表した。
発表によるとマツダは、Synopsysのバーチャル・プロトタイピング環境「CoMET/METeor」を用いて、実際の車両テストでは危険で困難なテストを仮想的に行い、ECUの安全性、信頼性、品質の向上に役立てているとの事で、ECUのハードウェアモデルをCoMETでモデリングし、ECU上で走るソフトウェアも含めたシステムの検証を行っている。単に開発期間を短縮するというだけでなく、バーチャル・プロトタイピング環境を利用することで、実機やHILSと呼ばれるハードウェア・ベースの検証機器を用いたテストの回数を減らす事が可能となり、結果としてコスト削減にも繋がるという。
Synopsysのバーチャル・プロトタイピング環境「CoMET/METeor」は、同種のツールの中で最も古い製品の一つ。精度を保ちつつ高速なシミュレーションが可能で、今回「CoMET/METeor」を採用したマツダの担当者も「精度と速度で採用を決定」とコメントしている。「CoMET/METeor」は、ソフトウェア開発を主たるターゲットとしたツールでソフトウェアの先行開発用途で豊富な実績を持っている。特に自動車業界での採用例が多く、国内の自動車メーカー以外にも北米、欧州の自動車メーカーやECUサプライヤにECUソフトの開発環境として利用されている。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.01.12
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