CalyptoがRTL消費電力最適化ツール「PowerPro」をバージョンアップ-ランタイム高速化、VHDLサポート他

2011年1月17日、シーケンシャル・アナリシス技術でEDA製品を展開する米Calypto Design Systems社は、同社のRTL消費電力最適化ツール「PowerPro」のバージョンアップを発表した。
※追記あり
発表によるとリリースされた「PowerPro4.1」は、ツール内部の処理が改善され、数百万ゲートのデザインで平均2倍、最大5倍の高速化を実現。また、新たな論理演算式最適化技術とシーケンシャルなスイッチング・アクティビティの伝搬技術によって、消費電力の削減効果も更に引き上げられた。
更に今回のバージョンアップでは、「PowerPro MG」において、Verilog-HDLに加えVHDLもサポートされた他(※PowerPro CGは以前よりVHDLをサポート)、ツールの使用するメモリの消費量削減も実現。人手による消費電力の最適化をサポートする「PowerPro Analyzer」もエンハンスされ、対話的なイネーブル論理の最適化やクロックドメインの属性レポート、消費電力と回路面積の詳細なレポート出力も可能になったという。
Calyptoの「PowerPro」製品ファミリのソリューションは、昨年、ビラージロッジクおよびSTARCで共同開発した低消費電力フローが米業界紙のAwardを受賞するなど、メディアでも評価されているが、最近では国内でアドバンテストが採用したのをはじめ、北米市場でも順調に実績を出しているようだ。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.01.17 )