東芝、SVAの活用に伴いフォーマル検証ツール「Solidify」を増強

2010年11月5日、フォーマル検証ツールを手掛ける米Averant社は、同社の顧客である東芝がフォーマル検証ツール「Solidify」のライセンス数を増強した事を発表した。
発表によると東芝は、社内におけるSVA(System Velilog Assertion)利用者の増加と「Solidify」の新機能であるシーケンシャル等価性チェック(SEC)の有効性からライセンス数の増強を決定。SVAで作成したプロパティを「Solidify」によるフォーマル検証で活用していくと同時に、デザインにおけるリタイミングのチェックにも「Solidify」を利用するという。
東芝は、2003年にAverantの「Solidify」を検証プラットフォームの推奨ツールとして選定し、SoC開発の検証ツールの一つとして活用を推進。特に「Solidify」の特徴的な機能の一つであるプロパティ不要の「オートチェック機能」は、SoC開発に常に適用される機能として東芝内で重宝されていたようだ。
RTL検証におけるフォーマル検証手法の広がりにより、大手EDAベンダの製品も含め現在は市場に複数のフォーマル検証ツールが流通しているが、不思議と大手の独壇場となっていないのがフォーマル検証ツール市場の特徴。フォーマル検証ツールは、あえてシミュレーターとは違うEDAベンダの製品を使うというユーザーも存在しているようで、Averantはフォーマル検証ツール創生期からの老舗ベンダとして現在も多数の日本顧客を抱えている。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2010.11.05 )