国内EDAベンチャーASIPSがSystemCベースのアーキテクチャ探索ツールを発表

2010年11月15日、プロセッサ開発システム「ASIP Meister」を手掛ける国内のEDAベンチャーエイシップ・ソリューションズは、新製品となるSoCアーキテクチャ探索ツール「SoC Meister」を発表した。
発表によると「SoC Meister」は、SystemC TLMで記述されたシステム仕様をベースにプロファイリングを行い、要求仕様に最適なアーキテクチャ候補を導き出すSoCのアーキテクチャ探索および検証ツールで、設計者の経験と勘に頼らないモデルベースのアーキテクチャ探索を実現するもの。
対象システムの機能ブロックをSystemCのProcess、各Process間のデータ転送はSystemCのChanelとして記述することでシステム全体を抽象化し、そこからアーキテクチャ候補を導き出すが、膨大な実装解の生成を防ぐために独自のアルゴリズムによって不要な解を削減するというのが「SoC Meister」の特徴の一つ。これにより、効率的なアーキテクチャ探索を実現する。
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※画像はエイシップ・ソリューションズ提供のデータ
また、「SoC Meister」には、導き出したアーキテクチャを動作速度、リソース、消費電力の3つの評価関数で検証する機能があり、この指標を元に要求仕様に応じた最適解を判断する事が可能。用途としてはHW/SWのパーテショニングやバス構造の最適化、個別機能ブロックの性能評価などを想定している。
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※画像はエイシップ・ソリューションズ提供のデータ
エイシップ・ソリューションズは、大阪大学今井教授の研究成果をベースとしたEDAベンチャーで、最初の製品は特定用途向きのカスタム・プロセッサ開発環境「ASIP Meister」。
今回発表された新製品「SoC Meister」は、来るET2010にて製品を展示予定。評価版も用意しているとの事。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2010.11.16 )