IMEC、シノプシスのTCADを用いてシリコン貫通ビア技術の開発を加速
2010年3月9日、ベルギーの研究機関IMECとシノプシスは、シリコン貫通ビア技術の開発における両社のコラボレーションを発表した。
発表によるとIMECは、3次元積層ICを実現するコア技術「TSV:シリコン貫通ビア」のモデル化にシノプシスのTCADを活用。シリコン貫通ビアの信頼性と性能向上に役立てるという。
「3D TSV」などと呼ばれる半導体の積層技術は、チップ・パッケージの小型化、信号経路の違いによる性能向上、消費電力の削減などのメリットが期待されており、それを実現するTSV(シリコン貫通ビア)の研究開発は各方面で活発に進められている。
チップの積層手段としては、ダイ間をワイヤー・ボンディングで接続するMCP(マルチ・チップ・パッケージ)という手法もあるが、ワイヤーを不要とするTSVの方がチップの積層効果が高いとされている。
シノプシスは、TCAD技術を有する企業を過去2社買収しており、現在「Sentaurus」というファミリ名でTCAD製品を展開している。TCAD分野ではシノプシスとシルバコが2大勢力となっている。
※IMEC
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2010.03.10
)