【EDSFレポート】EVE、新製品「ZeBu-Server」は既に複数ユーザーが活用中
Electronics Design and Solution Fair 2009に出展していた、EVEのブースレポート。
EVEのブースでは、昨年7月に発表した新型エミュレーター「ZeBu-Server」を大々的に展示。「ZeBu-Server」は、最大10億ASICゲートのデザイン検証に対応可能なエミュレーターで、同社エミュレーター製品として6世代目の製品となる。
「ZeBu-Server」はデザイン容量もさることながら、コンパイル時間および検証速度の更なる高速化が実現されており、1億ゲートのデザインを約1時間でコンパイル可能。4000万ゲートのデザインを約10Mhzの速度でエミュレーション可能で、5台のマシンを用いた並列処理で5Mトランザクタ/秒を達成した実績もある。
EVE副社長のLauro Rizzatti氏によると、「ZeBu-Server」は、昨年7月の発表以降この半年間で既に3社のユーザーを獲得しており、うち1社は日本のユーザー。ワールドワイドでトップ10に入る大手電機・半導体メーカーによる製品評価が6件進行中との事。
ビジネス面については、2008年は市場の急激な変化で大きなダメージを受けたが、2009年で売上を元の水準に戻すことに成功。2010年は更なる売上増を目指すと聞いた。Lauro Rizzatti氏によると日本市場での同社の売上は堅調で、多くのEDAベンダが日本市場で苦戦を強いられる中、2009年の売上は良い結果を残したという。
「ZeBu-Server」は、デザイン1ゲート当たりの検証コストが僅か「2セント」と、コスト面での優位性に加え、筐体自体が小さく消費電力も少ないことから、Green&Low Costなエミュレーション・ソリューションという打ち出しも行っている。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2010.02.01
)