エレクトロニクス業界に特化した業界初のベンチャーファンドが誕生

2005年10月31日、ザインエレクトロニクス、チップワンストップ、日興アントファクトリーは、国内で初めて業界横断型でエレクトロニクス業界に特化したベンチャーファンド「イノーヴァ」を設立すると発表した。

プレスリリース:
http://www.thine.co.jp/news/press_051031F.htm(ザイン)
http://ir.chip1stop.com/pdf/Chip1_PR23_ENOVA_051031.pdf(チップワン)
http://www.antfactory.jp/new/pdf/Press051031.pdf(アントファクトリー)

「イノーヴァ」は、日本の優秀なエンジニアが起業に挑戦するチャンスと成功の確度を高めるベンチャーファンドで、エレクトロニクス分野のハードウェア、ソフトウェア、周辺サービス等の分野においてベンチャー企業あるいは大手企業におけるエンジニア・事業部門の分離独立(スピンアウト、カーブアウト)に資金と事業支援を提供することを目的とする。

「イノーヴァ」は、当該3社に加え、図研をはじめとする業界関連企業からの出資により平成18年1月の設立を予定しており、ザイン、チップワンおよび図研が独自の業界ネットワークを通じて投資先の開拓・事業支援を行い、アントファクトリーがファンドの運営と投資先に対する資金計画や資本政策への提案を行う。

「イノーヴァ」の特色は以下の通り。

■国内エレクトロニクス業界初の業界特化型ベンチャーファンド

■エレクトロニクス産業の活性化に向け、優秀なエンジニアが少ないリスクで起業し、成功していくための環境を整えることを目的とする。

■ザインの技術マネジメント力と開発力、チップワンのマーケティング力とIT活用力、アントファクトリーの実績ある経営支援により、スピーディーな事業成長を促す。

■30億円規模の投資事業有限責任組合

■運用期間は8年間を予定、10社から20社程度のベンチャー企業に集中的に投資・支援し、新規株式公開(IPO)またはM&Aを果すことを企図する。

■投資対象は、半導体・電子部品等のハードウェア、設計・製造を支援するソフトウェア、最終製品、製品化のために必要な関連サービス等、エレクトロニクス全般

尚、「イノーヴァ」とは、エレクトロニクス産業(Electronics=E)において革新的なベンチャー企業=新星(Nova)を発掘、支援、育成していくというファンドの目的をあらわし、革新的な新製品や新サービスを生むイノベーションも連想させる造語だという。(プレスリリース要約)

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2005.11.01 )