米パワーエスケープ、新製品を発表>>ソフトウェアの高性能/低消費電力化を実現
2005年11月8日、米パワーエスケープは、データ効率の高いソフトウェア開発向けの新製品「PowerEscape Insight」のリリースを発表した。
プレスリリース:http://www.coware.co.jp/news/2005/2005.11.08.html
同社はこれまで、PowerEscapeシリーズの製品として、 PowerEscape Architect、Synergyを提供しており、今回発表されたPowerEscape Insightのリリースにより、リファレンスアルゴリズムの作成から特定のメモリアーキテクチャをもつプラットフォームに合わせたソフトウェアの最適化に至る、データ効率の高いソフトウェア開発向けの製品ラインアップが完結される。
PowerEscape Insightは、データ集中型アプリケーションにおけるパフォーマンスや消費電力の主要なボトルネックとなっているメモリアクセスにフォーカスし、開発サイクルの早い段階で、メモリおよびプロセッサ間でのデータ移動を減らすデータ効率の最適化を行うことができる。
データ効率性の改善は、PowerEscape Insightを用いることにより、Cコードを変換するだけで実現でき、ソフトウェアのパフォーマンスを改善すると同時に、時間のかかるアセンブリコードでの最適化を最小限に抑えることが可能で、ソフトウェアの移植性も高まるという。
PowerEscape Insightは、デスクトップPC向けアプリケーションから組み込み向けソフトウェアまで、データ効率の高いソフトウェア開発に幅広く対応しており、Microsoft Windows XPおよび広く普及している総合開発環境IDE(Integrated Development Environments)用プラグインをサポートしている。
■パワーエスケープ社 社長兼CEO Guido Arnout氏のコメント:
「わたしたちの製品を使用することにより、ソフトウェアパフォーマンスを改善しつつ、消費電力を1/3以下に減少できるということが、エンドユーザの実設計で実証されています。データ効率を改善することは、高性能と低消費電力化を実現し、単位電力あたりのパフォーマンスを向上させる上で非常に重要です。」
■パワーエスケープ社その他の製品:
・PowerEscape Synergy
キャッシュのレポート機能によって、Cコードがターゲットメモリシステム内で、どのようにデータを処理しているかを、ハードウェアが開発される前に解析することができる。
・PowerEscape Architect
対象とするアプリケーションに合わせて最適なメモリアーキテクチャをモデリングすることができる。モデリングおよび最適化されたメモリアーキテクチャデータは、PowerEscape Synergyで利用することも可能。
PowerEscape Architect、Synergy、Insightの動作環境は以下の通り。
・Microsoft Windows XP (Microsoft Visual Studio .NET 2003またはEclipse)
・Red Hat Enterprise Linux、Red Hat LinuxまたはRed Hat Fedora Core (Eclipseおよびgcc 2.95以降)
・Apple Mac OS X Tiger (Xcodeおよびgcc 2.95以降)
尚、パワーエスケープ社の製品は、パートナー契約によりコーウェア株式会社が販売を行なっており、発表された新製品も含めて全て出荷中。
製品の価格およびその他の情報については、コーウェア株式会社までお問い合わせ下さい。http://www.coware.co.jp/
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2005.11.09
)