アルテラ、新たなESLツール「Nios II C2H Compiler」を発表>>Cのハード化を自動処理
2006年4月3日、アルテラは、「NiosII」ベースのシステム開発用の新ツール「NiosII C-to-Hardware Acceleration (C2H) Compiler」を発表した。
プレスリリース:http://www.altera.co.jp/corporate/news_room/releases/products/nr-niosII_c2h_compiler.html?f=hp&k=wn1
「Nios II C2H Compiler」は、「NiosII」を搭載したFPGAを利用する組み込みシステム開発者に向けたツールで、Cコードの負荷の高い部分を自動的にハードウェアへと変換しFPGAにインプリメントすることができる。これにより組み込みシステム開発者は、システム性能の向上を容易に実現できると同時に、これまで数週間かかっていた作業を数分で済ますことが可能となる。
「Nios II C2H Compiler」は、EclipseベースのNios II 統合開発環境のプラグインで、ハードウェア・アクセラレータの生成作業は、Nios II IDE内で実行・動作し、ユーザは全アクセラレーション・フローを単一のツール・インタフェースで把握することが可能。アプリケーションのプロファイリング終了後、高速処理の要求される関数をハイライトし、右クリックメニューでアクセラレータ化を指定するだけで、Nios II C2Hコンパイラは自動的にソフトウエア・フローと連携するハードウェア・アクセラレータを生成することができる。
入力言語は標準のANSI Cコードをサポートし、ローカルおよび外部のメモリやペリフェラルへのアクセスを含む、幅広いアプリケーション・コードで効果的かつ効率的なアクセラレーションを実現。また、同社の「Quartus II SOPC Builder」によって生成される高帯域「Avalon インタコネクト・ファブリック」を活用して、ポインタの間接参照や配列アクセスなどの外部メモリ操作を処理することも可能で、ターゲット・コード変換に必要な数の、独立したメモリ・アクセスを持つハードウェア・アクセラレータを生成することができるという。
尚、「Nios II C2H Compiler」は、現在、ベータ・カスタマに出荷中で、一般リリースは本年5月を予定。米国内での販売価格は2995ドルとなっている。
アルテラは、今回発表した「Nios II C2H Compiler」を含むシステム・レベル・インフラストラクチャの技術をパートナ企業に公開しており、引き続きESL環境の構築やツールの相互運用性の強化を推進していくとしている。
※「Nios II C2H Compiler」に関する詳細は、日本アルテラ株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.altera.co.jp
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.04.04
)