【DACレポート】等価性検証ツール「SLEC」を間もなくマイナーバージョンアップ>>動作合成ユーザ向けに機能強化

米Calypto Design Systems社は、今年5月に発表したシーケンシャルな等価性検証ツール「SLEC」の新バージョン2.0のデモをブース内スイートで実施していた。

この「SLEC2.0」は、従来バージョンと比較して、RTL対RTLの等価性検証で約2倍、動作合成の入力対結果の等価性検証で約100倍のキャパシティを実現している。

また「SLEC」は、既にメンターの動作合成ツール「CatapultC Synthesis」とのインテグレーションを完了しているが、続いてForte社の動作合成ツール「Cynthesizer」とのインテグレーションも予定しており、すでに製品のベータ版は完成しているとの事。更にこの8月中にパイプラインストールへの対応など、動作合成ユーザに向けた機能強化を施した「SLEC 2.0.1」のリリースも予定しているという。

その他、その先の予定について聞いたところ、今年11月には「SLEC 2.1」のリリースを予定。このバージョンアップでは、現在の「SLEC 2.0」に対し更に3?5倍のキャパシティアップが図られるほか、SystemC2.1にも対応、フォーマル検証を効果的に実施する事を目的とした、ユーザ向けのシステムレベル・コーディングガイドラインの提供も予定しているとの事。

ちなみに「SLEC」ユーザは、現在ワールドワイド十数社でユーザ数は確実に増えており、その利用目的はRTL対RTLの検証用途が6割、残りの4割は動作合成の入力前後の検証用途という内訳。日本に関して言うと動作合成ユーザによる導入例が約半分と若干多めで、既に動作合成ユーザを中心に今期4社の新規ユーザ獲得が見えているという。

※カリプト・デザイン・システムズ株式会社 http://www.calypto.com

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.08.10 )