普及フェーズに入ったSystemCとSystemVerilog、最新の設計手法を求めてCQ出版のイベントに400名が参加
2006年10月27日、東京秋葉原で今回が4回目の開催となる、CQ出版社主催の「SystemC&SystemVerilogデザイン・ワークショップ2006」が開催され、ハードウェア設計者を中心に400名以上の参加者を集めた。
「SystemC&SystemVerilogデザイン・ワークショップ2006」Webページ:https://it.cqpub.co.jp/tse/200610DW/
今回の「SystemC&SystemVerilogデザイン・ワークショップ2006」では、計10の有料セッションと11の無料ベンダセッションが用意され、出展企業として計12のEDAベンダ/代理店が製品を展示。同イベントの常連企業に加え、アーム?、伊藤忠テクノソリューションズ?、NECシステムテクノロジー?、プロトタイピング・ジャパン?の4社が新たに参加した。
会場内は、終始昨年よりも混雑した状況が続き、有料セッションの受講者数も例年より増加したようで、特に180分のトラックとして実施されたSystemCとVMM2つのチュートリアルは、多くの参加者を集めていた。
参加していた設計者に話を聞いたところ、「技術研修として有料セッションの受講が認められた」、「次のプロジェクトに向けて勉強に来た」、「調査を兼ねてチームを編成して参加した」など、興味本位というよりは、一歩踏み込んだ姿勢が見られ、有料セッションに限らず、無料のベンダ・セッションの方も盛況で、イベント全体を通してC言語設計や新たな検証メソドロジに対する設計現場の「熱い視線」を感じる事が出来た。
参加したEDAベンダの展示ブース及びベンダ・セッションで耳にしたトピックスは以下の通り。
■メンター・グラフィックス・ジャパン http://www.mentorg.co.jp
?AVM(Advanced Verification Methodology)のガイドブック「Verification Cookbook」の日本語版を間もなくリリース予定
?SystemVerilog入門トレーニング(3日間コース)を12月より開港予定
■NECシステムテクノロジー http://www.necst.co.jp
?12月1日に「CyberWorkBench」フォーラム2006を渋谷エクセルホテルにて開催予定
■フォルテ・デザイン・システムズ http://www.forteds.com/japan
?同社シニア・アプリケーション・エンジニア桜井氏の著書「SystemCを使ったハードウェア設計」を先行発売
※11月15日よりCQ出版より正式発売予定
■コーウェア http://www.coware.co.jp
?Tenison社「VTOC」の生成した高速検証モデルをコーウェアの環境で最高20MIPSの速度で実行可能に
?11月30日ホテルインターコンチネンタル東京ベイにて恒例のユーザ会「J-CING2006」を開催
■アトレンタ http://www.atrenta.com
?SystemCのモデリング支援環境「1Team-System」がコーウェアやサミット・デザインのIDEと連携予定
?SystemC関連のチェック・ルールを300種以上に強化。バージョンの移行チェックも可能に。
■アーム http://www.jp.arm.com
?取締役渡辺氏が基調講演?早期プロトタイピングを実現するESL環境の重要性を強調
■エッチ・ディー・ラボ http://www.hdlab.co.jp/web/index.php
?JEDA社のSystemCアサーションツールにランダムテスト生成機能も追加予定
■日本セロックシカ http://www.celoxica.co.jp
?SystemC対応の動作合成ツール「Agility Compiler」は、複数スレッド・複数モジュールの合成に対応。検証用ネットリスト出力も可。
?セロックシカの合成ツール出荷実績はワールドワイドで450ライセンス以上
■伊藤忠テクノソリューションズ http://www.celoxica.co.jp
?Real Intent社製品の一押しは、フォーマル検証ツール「Verix-EIV」。国内大手で数十本の一括導入実績もあり。
■日本ケイデンス http://www.cadence.co.jp/
?SystemVerilogやSystemCなどの多言語に対応した検証メソドロジ「Incisive Plan-to-Closure」を発表。
※CQ出版社 http://www.cqpub.co.jp/
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.10.31
)