ケイデンス、設計の見積り精度を改善する新たなソリューションを発表>>複雑化する設計プロジェクトの管理をコンカレントに自動化

2006年10月24日、ケイデンスは、コンカレントなRTL設計および設計スケジュールの予測を可能にする、「Cadence Logic Design Team Solution」を発表した。

プレスリリース:http://www.cadence.co.jp/news/h18-10-24.html

今回発表されたソリューションは、ケイデンスの製品セグメント化戦略に則った「ロジック設計チーム」向けの設計ソリューションで、消費電力、検証、テスト、物理設計など様々な要素を考慮しながら進められる複雑なロジック設計のプロジェクト管理を大幅に簡素化し、設計および製品の市場投入期間を短縮することができる。

「Cadence Logic Design Team Solution」は、「Incisive functional verification」と「Encounter digital IC design platform」の両プラットフォームのテクノロジを統合したもので、設計、RTL検証、RTLのインプリメンテーションの各作業をサブ・フローのまとまりとして統合し、それぞれの目標に対する設計の進捗状況をコンカレントに自動管理する。これにより、非効率な設計のイタレーションを無くし、高い予測性の下で設計を進める事ができるようになり、設計品質の向上や歩留まり向上にも大きく寄与する。

「Cadence Logic Design Team Solution」の実現する設計の自動管理には、設計段階で様々な制約を早期にコンカレントに考慮に入れる「Design with」というアプローチが採用されており、ロジック設計における4つの重要な要素と、ロジック設計フロー全体を通した2つのソリューションによって構成されている。

=4つの「Design with」=
■Design with Verification:
アサーション・ベースのフォーマル解析、シミュレーション、アクセラレーション、および検証マネジメントを含む早期の検証
■Design with Power:
フロント・エンド・フロー全体にわたって統合された低消費電力設計と検証マネジメント
■Design with Physical:
ロジック設計環境内でのインプリメンテーションにおけるフィジカル・エンジンを使用した、正確なタイミング見積もりによるロジックの物理的なイタレーション削減
■Design with Test:
最低限のイタレーションにより、高品質のテスト・インフラを構築し、デバッグするためのロジック設計環境とテストを統合

=2つのソリューション=
■Design Logical Signoff:
フロント・エンドでの収束を検証するための、予測可能性および信頼性の高い包括的なインプリメンテーション・ハンドオフのチェックと解析
■Design Management:
あらゆる機能、パフォーマンス、スケジュール目標達成のための設計進捗状況をチェックするための自動化されたプラン、およびメトリック・ドリブンのマネジメント・ソリューション。さらにその結果によるプランニングから収束までの比類のない予測可能性の実現

「Cadence Logic Design Team Solution」の構成については、フロント・エンド設計に関するホワイト・ペーパーにその詳細が記載されています。
http://www.cadence.com/whitepapers/frontend_logic_design.pdf

※「Cadence Logic Design Team Solution」に関する詳細は、日本ケイデンス・デザイン・システムズ社にお問い合わせ下さい。
http://www.cadence.co.jp

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.10.26 )