米Carbon Design Systems、新製品「Carbon Model Studio」を発表>>仮想検証用ハードモデルをRTLから自動生成
2007年10月1日、仮想検証向けのESLソリューションを手掛ける米Carbon Design Systems社は、新製品「Carbon Model Studio」を発表した。
プレスリリース:http://www.carbondesignsystems.com/downloads/press/2007/pr-10-1-07.pdf(英文)
今回発表された「Carbon Model Studio」は、Carbonの既存製品「VSP」及び「SOC-VSP」の2製品を統合した新製品で、仮想環境向けにRTLから高速シミュレーションが可能なサイクル精度のハードウェアモデルを自動生成。仮想検証用のモデルをハンドコーディングする手間を省くだけでなく、内蔵される様々な技術によって用途に応じてハードモデルの高速化を追求できる。
新しい「Carbon Model Studio」では、繰り返しの検証を省略する「Replay」機能や必要な時だけカーボンモデルを実行する「On-Demand」機能など、カーボン独自の高速化機能はそのまま引き継がれ、ソースコードのブラウジング、エラーナビゲーション、プロジェクト管理などを行うGUIも用意される。また、Webサイト上の情報によると、既存製品で実現されていたARM「SoC Designer」、CoWare「Platform Architect」、OSCI SystemCとのインテグレーションに加え、新たにMIPSの「MIPSsim」、Synopsysの「Virtio」とも連動可能となっている。
尚、Carbonは、先頃日本で開催された検証ソリューションのイベント「Verify2007」にて、モデルの使用状況に応じてサイクル精度を落とし更なる高速化を図るというソフトウェア開発者向けの次世代最適化手法を紹介。その場で2008年Q1リリース予定とされていた同機能も今回発表された「Carbon Model Studio」に実装されると思われる。
Carbonのソリューションは、元々はRTLシミュレーションの高速化から始まったものであったが、ESL手法の普及に伴い仮想検証を補完するソリューションとして注目が高まり、競合であった英Tenison社が英ARC社に買収された現在、業界唯一の汎用ソリューションとしてESLユーザーに利用されている。
※「Carbon Model Studio」の製品リリースは2007年10月後半の予定。
※「Carbon Model Studio」に関する詳細は、カーボン・デザイン・システムズ・ジャパン株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.carbondesignsystems.co.jp
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2007.10.05
)