PR: Empyrean<Polas®>パワーデバイス・PMIC向け信頼性分析ツールの機能を、海外メジャーユーザ事例と共に紹介

<PMIC設計の課題/Polas®概要>

パワーマネジメントインテグレーテッドサーキット(PMIC)の設計は、電源変換、電圧制御、電流管理などの重要分野を含んでいます。プロセスの進化に伴い、パワー・デバイスは、より大きな電圧差、より高い電流密度、そしてより厳しいパワー/熱放出の要求に直面しています。メタル配線の抵抗は、チップ全体の抵抗における割合の中でますます大きくなっています。形の不規則且つ大きな金属パターンやパワー・デバイスの分割方法は、パラメータ抽出の正確性に影響を与えています。パッケージがチップ内の電気特性に与える影響もますます顕著になっています。これらの要因は、パワー半導体設計の電子移動(EM)、熱性能(Thermal)、導通抵抗(RDSon)などの信頼性において、新しい課題をもたらしています。さらに、大きな有効ゲート幅を持つPowerMOSを効率的に駆動する方法、そして上下のスイッチングにおける貫通リーク電流を防ぐ方法が、パワー半導体設計分野における主な課題となっています。

Empyreanが開発したEmpyrean Polas®は、先進的な3Dフィールド・ソルバーを備え、従来のRCパラメータ抽出方法の限界を突破しました。特に、PMIC設計におけるレイアウトの不規則な形状と広い面積の図形を処理する際、このツールは優れた品質と性能を発揮します。高精度な抽出結果に基づいて、Polasは電源経路のEMIR(電子移動と電圧降下)とRDSon(導通抵抗)シミュレーション・分析を正確に実行することができます。さらに、Polasは電源ネットワーク(PDN)と重要なシグナル・パスを分析する、PDNEMIR/RMAP/P2PEM/P2PRなど、物理的および電気的特性も含めています。これにより、設計者は物理設計を深く理解し、設計フローを最適化し、製品の性能と信頼性を向上させることができます。ダイナミック分析のニーズに対応するため、Polasは完全な分析機能を提供しています。その中で、ゲート・ディレイ分析は、PowerMOSトランジスタのオン・ディレイ分布を正確に計算することができます。クロス・モニター分析は、上下トランジスタのスイッチング時に発生しやすい貫通リーク電流の問題に注目し、PowerMOSトランジスタのスイッチング・タイミングを最適化する為に役立ちます。Polasは、設計品質を向上させ、設計上の欠陥による再作業を回避するためのソリューションであり、お客様の貴重な時間とコストを節約することができます。

<PowerMOS EMIR/RDSon分析と適用事例>

EMIR分析は、電子移動(Electromigration)と電圧降下(Voltage Drop)という2つの重要分野を含め、回路における電流密度と電圧降下が回路の信頼性に与える影響を評価することを目的としています。RDSon分析は、パワー・デバイスの導通抵抗にフォーカスし、特にBCD(Bipolar-CMOS-DMOS)と窒化ガリウム(GaN)などにおいて、導通抵抗はパワー・デバイスの効率と性能を評価するもっとも重要な要素です。

Monolithic Power Systems,Inc.(MPS、以下「MPS」という)は、高性能アナログおよびミックスドシグナル半導体企業として世界中で知られています。その製品開発フローにおいて、Polasは広く使用されています。EMIRとRDSon分析を通じて、Polasはメタル層(Metal layer)における電流密度の高い脆弱な部分を正確に特定し、ユーザーがレイアウトを最適化するのを支援し、RDSon導通抵抗も効果的に低下させ、パワー・デバイスの効率を向上させることができました。その結果、シリコン実測(SILICON)にて、Polas分析の精度と最適化効果が十分に実証されました。

<Resistance Map(RMAP)分析と適用事例>

電源ネットワーク設計分野では、IRドロップ問題や電流密度(CD)など、注目されている重要な指標はすべて、電源ネットワークの抵抗特性と密接に関連しています。RMAP分析は、抵抗の物理的特性を深く探究し、現在の電源ネットワークにおける抵抗分布を詳細に分析することで、レイアウトのチェックと最適化にとても役立ちます。台湾のEkepower社は、そのクロック生成回路設計にPolasを導入し、RMAP分析を用いることで、電源ネットワークの抵抗分布を便利かつ迅速に把握することができました。その結果、設計者が電源ネットワークのレイアウトを全面的に検討できるだけでなく、インピーダンスのボトルネックを正確に特定するのにも役立つ事が実証されました。

<パワーMOS導通電流分析と適用事例>

パワーMOSトランジスタは、ゲート電圧を制御してソースとドレインの間の電流を調節し、これによってスイッチング機能を実現します。上下管のスイッチング中には、導通電流に特に注意する必要があります。上下チャンネルが同時に導通状態が発生すると、電源ショートが発生し、トランジスタを壊すだけでなく、電源システムに破壊する可能性もあります。Audio Power用のPMICを開発する台湾の会社は、Polasの「Cross Monitor」分析機能を使用して、デッドタイム設計の妥当性を細かく検証しました。この分析機能は、パワーMOS上下トランジスタが高/低導通状態を切り替えるプロセスにおける電流の変化を監視し、デッドタイム設定が適切かどうかを判断することができます。これにより、設計者に対し極めて重要な情報を提供した上でPower ICを最適化する手法を支援し、結果として、製品の信頼性と設計効率を向上させることができました。

<まとめ>

Empyrean Polas®は、パワーデバイス設計の信頼性分析に特化したツールです。このツールは、RDSon、EM/IRドロップ、Power Gate Timing、RMAP、P2PR/EM、PDNネットワークのチェックなど、複数の重要な領域を含め、統合分析ソリューションを提供しています。これにより、Power IC製品を包括的に分析し、ユーザーに製品の信頼性を確保するし、量産の歩留まりを大幅に向上させることができます。また、Polasは、限られたチップサイズ内で正確なRDSonを設計し、レイアウトの検証と最適化を行う事によりレイアウトエンジニアを支援します。また、回路設計エンジニアに、寄生効果がPowerMOSトランジスタのオンディレイとダイナミックスイッチングに与える影響を直感的に理解する事も支援します。

Empyrean Polas®は、すでにWWの多くのパワーデバイス・PMIC会社様でSignoffツールとして採用され、優れた価値をご提供しつつ、製品機能も日々進化しております。

そこで、その製品機能を多くのユーザ様にもご享受頂きたいと思っておりますので、是非詳細機能をご紹介させていただきたく、ご連絡をお待ちしております。

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