エッジAIチップのSiMa.aiとSynopsysがADASおよびIVIアプリケーション向けSoC開発で提携
SiMa.aiは、組み込みエッジAI向けのSoC(MLSoC)とソフトウェアを手がけるファブレス・ベンチャーで、画像AI処理に特化したカスタムSoCなどを提供している。
今回SiMa.aiとSynopsysは両社の強みを活かした車載SoC開発を実現すべく提携。AIに対応し独自のSDVアーキテクチャを採用した、高性能、低コスト、短TATを実現するハードウェアとソフトウェアの共同設計ソリューションを提供する。
両社の提供するソリューションのポイントは以下の通り。
・早期アーキテクチャ探索:
車載SoC開発でパフォーマンス、電力、ソフトウェア・アプリケーションの要件を最適に選択できるようにガイド
・シフトレフト(ソフトウェア開発):
仮想プロトタイピングやエミュレーションを含むエンドツーエンドのワークフローを提供して、ソフトウェアとハードウェアの統合を加速し、市場投入までの時間を短縮。ソフト開発をマルチモーダル機能と生成AI向けに最適化する。
・コスト効率が高くカスタマイズ可能:
様々なワークロードをサポートするカスタマイズ可能なシリコン実証済みのビルディング・ブロックとサブシステムを提供。
・OTAアップグレード対応:
AI機能を備えたアプリケーションは、現在の要件と将来の要件の両方をサポートするように開発可能。仮想プロトタイプを使用して無線アップデートを開発およびテストできる。
大規模、高機能化する車載SoCの開発は、チップレットの採用などいかに早く、そしていかに柔軟に進化する技術に対応していくかが鍵となっている。実績のあるハードとソフトを組み合わせてSoCを開発するSiMa.aiとSynopsysのアプローチは、セミカスタム方式として今後の車載SoC開発の主流になっていく可能性がある。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.12.18
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