ルネサスがSDV開発を加速する「RoXプラットフォーム」の提供を開始

2024年6月20日、ルネサス エレクトロニクスは、ソフトウェア定義車両（SDV）の開発を加速するためのプラットフォーム「R-Car Open Access（RoX）」の提供開始を発表した。

プレスリリース

RoXプラットフォームは、開発ツール、そのまま利用できるソフトウェア、開発ボードからなるルネサスの車載用SoCおよびマイコン向けの開発プラットフォームで、ADAS、IVI、ゲートウェイ・アプリケーションの開発に共通利用可能。

※画像はルネサス発表資料付属のデータ

開発ツールとしてはルネサス独自のクラウドAI開発環境「AI Workbench」を用いてAWSやAzureといったクラウド環境を用いた車載AIアプリケーション開発が可能なほか、ASTC社の「VLAB 」やSynopsys社の「Virtualizer」を用いた仮想環境ベースのSW先行開発もサポート。

ソフトウェア群はOSSベースのSWスタックをパッケージした「RoX Whitebox」、商用SWベースのSWスタックをパッケージした「RoX Licensed」の2つのバージョンが用意され、STRADVISION社のADAS向けSWスタックやCandera社のHMI開発ツール「CGI Studio」など様々なサードパーティの製品も利用できる。

ルネサスによるとRoXプラットフォームは、現行世代のR-Car SoC、今後の第5世代R-Car MCU/SoCファミリ(R-Car Gen 5)、および将来のデバイス向けに設計されており、ADAS、IVI、GWに限らずクロスドメインシステム、ボディ制御、ドメイン制御、ゾーン制御などの開発にも対応可能。R-Car Gen 5デバイス以降のユーザは、車種や世代を超えて多様なE/Eアプリケーションで同じソフトウェアとツールを再利用できるため、開発投資を効率化できるとしている。

※ルネサス エレクトロニクス株式会社