Cadenceがエミュレーター・ソリューションを強化
2024年1月18日、Cadenceは同社のエミュレーター「Palladium Z2」用の新型アプリ3種を発表した。
新しく用意されたエミュレーション用のアプリは下記の3種で、Cadenceはこれらアプリにより消費電力解析やミックスドシグナル・デザインの検証を大幅に高速化できると主張。従来からのPalladiumユーザーNVIDIA, MediaTek, Samsungらがこれに賛同している。
4-State Emulation App:
業界初の4ステートエミュレーション機能により、複数のパワードメインを持つ複雑なSoCにおける低消費電力の検証など、X伝搬を必要とするシミュレーションを高速化
Real Number Modeling App:
業界初の実数モデルエミュレーション機能により、ミックスドシグナル設計のシミュレーションを高速化
Dynamic Power Analysis App:
複雑なSoCの数十億ゲート、数百万クロックサイクルのパワー解析を高速化(従来比最大5倍の性能向上)
エミュレーターは実ソフトを動かす検証環境として特に先端チップ開発で積極的に活用されており、アプリ/モデルの拡充、クラウドベースでの利用などユーザーの裾野を拡げるエンハンスが継続的に進められている。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.01.23
)