Syntiantがパフォーマンスを引き上げたローパワーAIプロセッサ「Syntiant NDP200」を発表

DTS_temp.gif
2021年9月22日、AIチップベンチャーの米Syntiantは新製品「Syntiant NDP200 Neural Decision Processor」を発表した。
SyntiantのAIプロセッサは常時オンのバッテリー駆動デバイスをターゲットにした超低消費電力の推論プロセッサで、既に出荷している「NDP100」シリーズ製品は累計出荷数100万個を超えている。
今回発表した「NDP200」は、プログラム可能なCadenceの「Tensilica HiFi 3 DSP」を搭載しており、推論を用いたビジョン処理に加えて従来の画像処理や音声処理、センサー・フュージョンなど複数のアプリケーションを同時実行可能。高精度な推論によるビジョン処理を1mW未満の消費電力で実行できるとしている。また「NDP200」のテンソル・スループットは「NDP100」の25倍ということで推論パフォーマンスも引き上げられている。
SyntiantのAIプロセッサは、メモリとMAC機能を組み合わせることでデータの移動を最小限に抑えることで電力効率とパフォーマンスを向上させており、市場のMCUやDSPソリューションの約半分のダイサイズで約100倍の電力効率と10倍のスループットを提供できるとしている。
例えばArm A53プロセッサを使用したバッテリ駆動のデバイスでは3日半しか連続実行できないアプリケーションを「NDP200」で動かすと1年間連続実行できるという。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2021.09.24 )