OpenHW GroupとカナダのMitacsが予算2,250万ドルのRISC-Vプロセッサ研究開発プログラムを発表
2021年3月9日、RISC-Vベースのオープンソースコアを提供する非営利組織「OpenHW Group」と研究支援を目的としたカナダの非営利組織「Mitacs」は、RISC-Vプロセッサの共同研究開発プログラムを発表した。
OpenHW Groupは、RISC-Vベースのオープンソースコア「CORE-V」ファミリを提供する非営利組織で、「CORE-V」と合わせて関連するIPおよびソフトウェア・ツールの設計・開発のコラボレーション促進を行っている。現在50以上の企業・団体がメンバーとして加盟しており、日本からは唯一NECがメンバーとして活動に参画している。
Mitacsは、カナダ政府が出資する科学分野の研究支援を行う非営利組織でOpenHW Groupのメンバーでもある。
今回、OpenHW GroupとMitacsが発表したのは、オープンソース・ハードウェアの研究を行う「OpenHW Accelerate」と呼ぶ共同出資の複数年研究プログラムで2,250万ドルの予算が組まれている。
「OpenHW Accelerate」の最初のプロジェクトとして開始される「CORE-VVEC」は、RISC-Vベクトル・プロセッサのアーキテクチャ最適化に取り組む研究活動で、高スループットの多次元センサーデータ処理とエッジでのMLアクセラレーションをターゲットとしている。このプロジェクトは、カナダのCMCマイクロシステムズがスポンサーとなり、国際的な半導体およびソフトウェア・エンジニアリングの研究機関、Polytechnique MontréalとETHチューリッヒが3年間の共同研究として活動する。
「OpenHW Accelerate」プログラムと「CORE-VVEC」の詳細は、3月18日にOpenHW Group主催のウェビナーで発表される予定。
なお、OpenHW GroupとMitacsは、今後数か月以内に、産業界のスポンサーと学術機関を組み合わせた幾つかの新しい「OpenHW Accelerate」プロジェクトを発表する予定だという。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2021.03.10
)