AIチップベンチャーのThinCIがCadenceのシミュレータ、エミュレータ、プロトタイピング・ボードを採用
2019年5月24日、CadenceはAIチップベンチャーのThinCI社による採用事例を発表した。
CadenceによるとThinCIはAIチップの開発で「Cadence Verification Suite」を採用。同スイートには以下のシミュレータ、エミュレータ、プロトタイピング・ボードが含まれており、ThinCIはこれらツールを用いる事でシミュレーションの実行時間を短縮、ハードウェア・ソフトウェア協調検証や最終アプリケーションでの動作証明も行い、製品開発のスケジュールを数か月短縮することができたとしている。また、カバレッジ検証、フォーマル検証、検証プロジェクトの管理などもCadenceのツールで実施したという。
・Xcelium™ Parallel Logic Simulation Platform
・Palladium® Z1 Enterprise Emulation Platform
・Protium™ S1 FPGA-Based Prototyping Platform
ThinCIはディープラーニング推論向けのプロセッサを開発する北米のベンチャーで、デンソー子会社のNSITEXEと「データフロープロセッサー(DFP)」の共同開発を行なっている。
ThinCIにはデンソー、未来創生ファンド(トヨタも出資)、ダイムラー他、複数のベンチャーキャピタルが出資しており、その累計調達額は昨年時点で8500万ドルに達している。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2019.05.27
)