SamsungのEUVを用いた5nm FinFETプロセス、サンプル出荷の準備が整う

2019年4月16日、SamsungはEUVを用いた5nm FinFETプロセスの開発完了を発表した。


Image01-Expected-aerial-view-of-Hwaseong-EUV-Line.jpg

SamsungのEUVベースのプロセスは7nm, 6nm, に今回の5nmを加えて計3種類。開発を完了した5nm FinFETプロセスは既に顧客へのサンプル出荷が可能な状態で、PDK、デザイン・メソドロジ、EDAツール、IPといった5nm用のインフラは2018年Q4から提供されている。更に、Samsung Foundryは既に5nmマルチプロジェクト・ウエハ・サービスを顧客に提供し始めている。

Samsungによると7nmと比較して5nm FinFETプロセスは、消費電力が20%、パフォーマンスが10%向上し、ロジック領域の効率が最大25%向上。また、5nm FinFETプロセスでは7nmのIPを全て再利用することができるという。Samsungはこれにより、7nmから5nmへの移行が容易となり5nmの製品開発期間が短縮できるとしている。 

Samsungは2018年10月に最初のEUV適用プロセスとなる7nmプロセスの準備と初期生産を発表し、今年初めに7nmプロセスの量産を開始。また、SamsungはカスタマイズされたEUVベースのプロセスである6nmプロセスで顧客と協力しており、既に最初の6nmチップの製品のテープアウトを受けている。 

SamsungのEUVベースのプロセスは、現在韓国のHwaseongのS3ラインで製造されており、2019年後半には更にEUVのラインを増やして生産を開始する予定。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2019.04.17 )