富士通が組合せ最適化問題を高速に解く 「デジタルアニーラ クラウドサービス」を提供開始

2018年5月15日、富士通は組合せ最適化問題を高速に解く「デジタルアニーラ クラウドサービス」の提供開始を発表した。



発表によると現在の「デジタルアニーラ」は、コンピュータ内部で1024個のビット値が全結合で相互接続されており、さらにビット間の結合の強さを65536階調で表現可能。これにより現行の量子アニーリングマシンでは困難な複雑で大規模な問題も解ける。また、デジタル回路を用いていることからノイズの影響も受けにくく、特別な冷却装置を用いること無しに室温で安定動作させることが可能。

富士通は今後、「デジタルアニーラ」専用プロセッサ「Digital Annealing Unit(DAU)」を開発し、ビット間全結合の規模を現在の1024ビットから8192ビットへ、結合精度を16ビットから最大64ビットの1845京階調まで拡張する計画で「DAU」を実装したクラウドサービスの提供を2018年度中に予定している。

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「Digital Annealing Unit(DAU)」:富士通HP上で公開している画像

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2018.05.15 )