ルネサスが機能安全の認証向けにMentor最新のDFT技術「Tessent VersaPoint」を採用
2017年11月14日、Mentor Graphicsは、同社DFTツールの新技術「Tessent VersaPoint」を発表し、同技術がルネサス エレクトロニクスに採用された事を明らかにした。
発表によると「Tessent VersaPoint」はMentorのDFTツール「Tessent® ScanPro」および「Tessent LogicBIST」で利用可能なテストポイント技術で、車載LSIのテストのコスト削減と品質向上を目的に同社既存の技術を組み合わせて開発されたもの。
これまでの車載LSIのテストでは、オンチップ圧縮/ATPGとロジックBISTの2つの技術に特化したそれぞれのテストポイントを用いてテスト結果の向上が図られていたが、「Tessent VersaPoint」のテストポイント技術を用いれば、従来よりも高いロジックBISTテストのカバレッジを達成できると同時にATPGパターン数も低減可能だという。
ルネサスは、セーフティ・クリティカルなテスト要件を満たし、ISO 26262 ASIL CおよびASIL D認定を達成するために、車載LSIのテストに「Tessent VersaPoint」を採用。その結果、製造テストに加えインシステム・テストにおいても品質の向上とコストの削減を達成できたとの事。
なお、Mentorは先頃11月9日にもDFTツールの新製品「Tessent® MissionMode」を発表している。
「Tessent® MissionMode」は、車載チップに搭載するインシステム・テスト・コントローラとツールを組み合わせた製品で、車載チップを車両の機能実行時に任意のタイミングでいつでもテスト、診断する事ができる。
発表された一連のツールはいずれもISO 26262規格で求められる安全性要件と信頼性要件に対応するもので、「Tessent® ScanPro」、「Tessent LogicBIST」、「Tessent® MissionMode」は、独立系認証機関によるISO 26262のソフトウェアツール認定レポートとともに提供される。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2017.11.14
)