中国ファブレス半導体ベンダTOP5
2014年に約1500億ドルの投資を発表し、国策として半導体企業の育成を進めている中国。その中国におけるファブレス半導体ベンダの売上ランキングがWebサイト「eeNews Europe」の記事に掲載されていたので紹介しておこう。
同記事によると中国ファブレス半導体の2016年売上ランキングTOP5は以下の通り。
このランキングは中国Tsinghua UniversityのShaogun Wei教授が今年6月のDesign Automation Conferenceで報告したものである。
1位:HiSilicon Semiconductors - 38.7億ドル
2位:Tsinghua Unigroup - 18.6億ドル
3位:Omnivision - 13.9億ドル
4位:ZTE Microelectronics - 8.9億ドル
5位:CEC Huada Semiconductor - 5億ドル
トップのHiSiliconは言わずと知れた中国Huaweiの半導体子会社。
2位のTsinghua Unigroup(紫光集団)は半導体関連企業の爆買いで有名。中国のファブレス大手Spreadtrum CommunicationsとRDA Microelectronicsも買収され同社の傘下となっている。Tsinghua Unigroupは英Imagination Technologiesや米Latticeの株式を保有している。
3位のOmnivisionはSonyに次ぐ市場2位のCMOSイメージセンサー・ベンダ。2015年に中国のHua Capitalに19億ドルで買収された。
4位のZTE Microelectronicsは中国の通信機器大手ZTEの半導体子会社。
5位のCEC Huada Semiconductorは中国の通信大手China Electronicsの半導体子会社で、アナログIC、LCDドライバ、SmartCard、セキュリティ・チップなどを手掛けている。
首位のHiSiliconの売上は日本円に換算すると約4210億円(2016年平均レート$=108.8yen換算)で、日本国内のファブレス半導体最大手ソシオネクストの2016年売上(推定1400億円)のおそよ3倍にあたる。
同記事によると中国におけるファブレス半導体ベンダの数はこの5年間で500社から1300社に増えており、合計で年間241億ドルの売上を叩き出しているという。(2016年実績)
ファブレス半導体ベンダの国別の市場シェアを見ると、上から順にUS53%、台湾18%、中国10%となっており、日本は殆ど存在感が無くシェア1%とされている。(IC Insightsのレポートによる)
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2017.08.22
)