台湾ファラデーテクノロジーが通信制御用FPGAの設計向けにNECの高位合成ツールを採用
2017年1月19日、高位合成ツール「CyberWorkBench」を手がける日本電気株式会社は、台湾のファブレス半導体ベンダ、ファラデーテクノロジーによるツールの採用事例を発表した。
発表によるとファラデーは、通信制御用ASICのプロトタイプのFPGA設計で「CyberWorkBench」を採用。低遅延・低レイテンシな回路の合成を実現し、設計工数を従来の人手による工数の1/6に削減した。
一般的に高位合成ツールの成功事例としてはデータパス系回路の事例が多いが、今回のケースは通信制御用の回路というところが興味深い。
「CyberWorkBench」は元々はASIC設計をターゲットとしたツールだが、FPGA設計に特化したFPGA専用版の製品も用意しており、デバイスに最適な高度な合成品質でユーザーから一定の評価を得ている。
ファラデーは今回のFPGA設計の成功を受けて「CyberWorkBench」の活用範囲をASICに拡大する予定との事。NECはASICにもFPGAにも対応可能な「CyberWorkBench Enterprise」というライセンスも用意している。
なお、NECでは来る3月29日に同社品川セミナールームにて「高位合成ツール体験セミナー」を開催する予定。(定員20名)同セミナーのプログラムを見ると制御回路設計の講義と演習も含まれている。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2017.02.13
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