WSTS春季予測、今年の半導体市場は前年比10.3%減と下方修正、2024年はプラス成長を見込む
2023年6月6日、WSTS(WORLD SEMICONDUCTOR TRADE STATISTICS:世界半導体市場統計)は2023年半導体市場予測を発表した。
WSTSの予測によると2023年の世界半導体市場は前年比10.3%減の5,150億ドル。2,022年は前年比3.3%増の5,740億ドルだったが、今年は4年ぶりのマイナス成長となる見通しだ。
昨年11月にWSTSが発表した秋季予測では、2023年は前年比4.1%のマイナス成長と予測されていたが今回予測を下方修正した形となる。
マイナス成長の理由としては、景気悪化に伴うスマートフォン、パソコン、民生機器などの需要低迷を挙げており、メモリについては前年比35%減と大幅なマイナス成長を予測した。ロジック半導体については前年比1.8%減に留まるという予測で、電動化が進む自動車、再生エネルギー関連、生成AIなどが需要を押し上げる見通しだという。
2024年については景気回復を前提に前年比11.8%増の5,760億ドルと市場が再拡大すると予測している。
日本市場に関しては前年比1.2%増の478億ドルとプラス成長を予測。クルマ向けなどが需要をした支えする見通しだという。
予測通りとなると2023年の国内半導体市場は約6兆4,494億円(WSTSの想定レートで換算)となる。
なお、2024年の日本市場は前年比7.8%増の約6兆9,537億円と予測されている。