MicrochipがRISC-VベースのSoC FPGA「PolarFire」の量産を決定
2022年6月9日、Microchip Technologyは、同社のRISC-VベースのSoC FPGA「PolarFire」を量産品認定したことを発表した。
今回量産品認定されたのは、PolarFire SoC FPGA 「MPFS250T」および「MPFS025T」の2品種で、いずれも設定変更可能なプロセッサとして高速FPGAファブリックとリアルタイム性に優れたRISC-Vコアをベースとしたプロセッサ・サブシステムが統合されている。使用されているRISC-Vコアは米SiFive社製のRV64IMACベースのE51コアx1とRV64GCベースのU54コアx4で、U54コアはアプリケーション処理用のコアとしてLinuxを実行可能。また同SoCにはリアルタイム・アプリケーションと同時にLinux OSを実行できる決定論的 AMP(非対称マルチプロセッシング) モード等の新機能を備えている。
※画像はMicorochip社Web上のデータ
Micorochipは、電力効率、セキュリティ、信頼性においてPolarFire SoC FPGAは他社製プロセッサよりも優れているとしており、その1Wあたりの電力効率は競合製品の2倍相当とのこと。電力効率と熱効率が高いため冷却ファンやヒートシンクのコストと実装に要する工数を除外でき、高集積、防衛グレード セキュリティ、高信頼性が求められるアプリケーションを実現できると主張している。また、RISC-V InternationalのCEO Calista Redmond氏は、「PolarFire SoC FPGAは、Linux対応マルチコアRISC-VベースSoCの評価プラットフォームとして優れている」とコメントを寄せている。
なおMicorochipはサードパーティーと共同開発した「Mi-V」と呼ぶRISC-V設計ツールを提供しており、「PolarFire SoC FPGA」を用いた開発をサポートしている。