Intelがファウンドリ強化のための10億ドルのファンドを設立しRISC-V市場を支援
2022年2月7日、Intelはファウンドリ・イノベーションのための10億ドルのファンド設立を発表した。
発表によると10億ドルのファンドは、IFS(インテル・ファウンドリ・サービス)とIntelキャピタルによるもので、ファウンドリ・エコシステム向けに破壊的技術を構築する企業を支援するとしている。具体的にはソフトウェア・ツール、革新的なチップ・アーキテクチャ、高度パッケージング技術など、ファウンドリ顧客の市場投入時間の短縮に貢献する技術に投資を行う。その背景にはチップレットベースのモジュール式設計のためのエコシステムを構築したいというIntelの思惑があり、それは当然自社ファブへの顧客囲い込みというIntelの利益へと繋がる。
Intelはこの発表と同時にRISC-V Internationalへの参画を発表。プレミアメンバーとしてRISC-V Internationalの運営に役員を送り込み、RISC-Vエコシステムを強力に支援することを表明している。RISC-V Internationalおよび既存の主要なRISC-V市場のプレーヤーはIntelの10億ドルファンドをRISC-V市場への投資と受け止め歓迎している。
EDAアライアンス:Ansys、Cadence、Siemens EDA、Synopsys
IPアライアンス:Alphawave、Analog Bits、Andes、Arm、Cadence、eMemory、M31、SiFive、Silicon Creations、Synopsys、Vidatronic
デザインサービスアライアンス:Capgemini、Tech Mahindra、Wipro
今回の一連の発表は恐らく米議会下院による2022年度アメリカ競争法の可決を受けたもので、半導体製造に関する520億ドルの補助金という米政府の強力な支援を背景に準備されたプロジェクトと見て取れる。Intelはx86、Arm、RISC-V、全てに対応できる唯一のファウンドリとファウンドリ・ビジネスの拡張に向けて意気込んでおり、RISC-V市場への投資とファウンドリ・エコシステムの強化によりその実現を目指す。