CHIPS AllianceにXilinxが加わりオープンソースのFPGAツールチェーンの整備が加速
2022年2月18日、オープンソースのチップ設計を目指すLinux FoundationのChips Allianceは、オープンソースのFPGA設計ツールの普及を目指す「FOSS Flow For FPGA (F4PGA) ワーキング・グループ」の新設を発表した。
新たに発足したF4PGAワーキング・グループのメンバーとして名を連ねるのは、FPGAベンダXilinxとQuickLogic、FPGAユーザーの立場であるGoogle、 Antmicro、そして米ブリガム・ヤング大、ペンシルバニア大、プリンストン大、カナダのトロント大といった大学で、同ワーキング・グループはオープンソースのFPGAツールチェーン「SymbiFlow」とオープンソースとクローズドソースのFPGAツールチェーン間の相互運用を可能にするために開発された「FPGA Interchange Format」にフォーカスして活動していくという。
異なるツールによる設計障壁を取り払う「FPGA Interchange Format」を開発した中心メンバーは、GoogleとAntmicroでXilinxも開発に協力している。Xilinxは、自社FPGAへのカスタム実装を可能とするツールとAPIのセットであるJavaベースのオープンソース・プラットフォーム「RapidWright」を「FPGA Interchange Format」に対応するように改良したという話だ。
※FPGA Interchange Formatに関する詳細は
こちら(Googleブログ)
実は今回のF4PGAワーキング・グループの発足に先駆けて、2月3日にXilinxがCHIPS Allianceに加盟したことが発表されていた。
買収により現在はAMDの一部となっているが、FPGA市場のトップベンダであるXilinxがChips Allianceに加わる事でオープンソースのFPGAツールチェーンの整備は更に加速することになるだろう。なおChips AllianceではツールだけでなくFPGA向けのオープンソースIPの提供なども活動計画に含めており、将来的にはFPGA向けの各種オープンソースIPの拡充なども期待される。