CadenceがPCB設計をベースとした新たなシステム設計ソリューション「Allegro® X Design Platform」を発表
2021年6月9日、CadenceはPCBおよびシステム設計向けの新製品「Allegro® X Design Platform」を発表した。
Cadenceの説明によると新製品「Allegro® X Design Platform」は、PCBおよびシステム設計向けに論理設計/物理設計、システム解析、設計データ管理を統合した業界初のシステム設計プラットフォームで、複数の領域に跨った作業が必要となるシステム設計の生産性を高めることができる。
具体的には、2次元/3次元、シングルボード/マルチボード上で論理設計および物理設計を行うためのフレームワークを提供。以下のようなCadenceのツールと連携してシステム設計を行うことが可能だという。
・シミュレーション/解析ツール
Cadence Clarity™ 3D Solver、Celsius™ Thermal Solver、Sigrity™ technology、PSpice®
・設計データ管理ツール Allegro Pulse
・RF設計ツール AWR® Microwave Office®
また「Allegro® X Design Platform」は、オンプレミス環境だけでなくパブリックなクラウド環境でも利用可能でGPUを用いた演算の高速化も可能。Cadenceは基板のレンダリングなどインタラクティブな処理の演算パフォーマンスを最大で20倍向上させることができるとしている。
さらに、電源供給ネットワーク (PDN)設計、デバイス配置、信号相互接続において、マシンラーニング技術を応用した最適化も可能だという。
Cadenceはシステム設計分野におけるソリューションを急速に拡大しているが、今回発表された「Allegro X Design Platform」は、システム設計とPCB設計を統合する大型の新製品と言えるだろう。同製品は2021年の第4四半期に一般向け販売を開始する予定とのこと。