2020年ファブレス半導体ベンダ売上ランキング(TrendForce社)
2021年3月25日に発表されたTrendForce社による2020年ファブレス半導体ベンダ売上ランキング。
※画像はTrendForce社Web上のデータ
COVID-19の影響によりノートPCとネットワーク製品の需要が急増したことにより、それら製品向けのコンポーネントを供給するファブレス半導体ベンダは大きく成長した。上位10社の売上総額は前年比26.4%増、上位10社の中で最も成長したのはNvidiaでが売上は前年比52.2%増だった。
トップのQualcommはクアルコムは、Appleによるベースバンド・プロセッサの再採用、米国によるHuaweiの制裁による他のスマホメーカーの生産増により、Broadcomを追い抜くことができた。2位Broadcomは米中貿易戦争の影響を受けたが、Apple iPhone向けのRFフロントエンド製品の供給がその穴を埋めた。3位のNVIDIAは、Mellanoxの買収によりデータセンター・ソリューションが大幅に強化され、同分野の売上が前年比121.2%増の64億米ドル近くに増加した。
MediaTek、Novatek、Realtekの台湾の3社も、前年比30%増以上の大きな成長を遂げた。やはりノートブックやネットワーキング製品、ドライバーICやTV SoCなど、COVID-19の影響による恩恵に授かった。
AMDはIntelが10nmプロセスで足踏みする中、ノートPC、デスクトップPC、およびサーバーCPU市場に大きく参入し、前年比45%像の97億ドルと大きく成長した。Xilinxは米中貿易戦争の影響で売上を落としたが、直近の四半期ごとの売上推移を見ると順調に売上を回復している。
ファウンドリの容量不足は2021年も年間を通じて続くと予想され、ファブレス半導体ベンダ各社は割り当てられたファウンドリ容量の確保に向けIC製品の見積もりを引き上げる可能性があり、2021年は更なる高収益を実現すると見られる。