2020年10月の世界半導体市場は前年比6%増の390億ドル、9ヶ月連続で前年比増
2020年12月3日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2020年10月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。
SIAの報告によると2020年10月の世界半導体売上は、前年同月6%増、前月比3.1%増の390.3億ドルで先月に続いて2020年の単月売上の記録を更新。これで単月売上の前年比増は9ヶ月連続となる。
10月の半導体売上額に先行して発表されたWSTS2020秋季半導体市場予測によると、2020年の半導体市場は前年比5.1%増の成長となる見込み。パンデミックによるマイナス要因がある反面、5Gスマートフォンの増加やライフスタイルの変化が半導体需要を押し上げている結果という見立てだという。今年6月に発表された春季予測の3.3%のプラス成長を上方修正した格好となる。なお、2021年については現時点で8.4%のプラス成長と予測している。
日本市場については、2019年の前年比-11.2%に対し2020年は-2.1%のマイナス成長を予測。2年連続のマイナス成長となるが、2021年については4.8%のプラス成長と予測している。(全て円ベース)
2020年10月の世界半導体売上を地域別にみると、北米市場の力強さが目立ち前年比14.2%増の売上を記録。北米市場は3月以降、9ヶ月連続で前年比2ケタ成長を続けている。北米市場に続いて中国、アジアその他地域も売上を堅調に伸ばしているが、日本市場と欧州市場は先月同様に前年実績を割り込んだ。
日本市場の10月の売上は前年比1%減、前月比1.6%増の31.2億ドルで、売上を円ベースで換算すると前月比約1.2%増、前年比約3.6%減の約3,282億円となる。