Synopsyが発表した「Silicon Lifecycle Managementプラットフォーム」とは?
2020年10月12日、Synopsysは業界初のソリューションとして、「Silicon Lifecycle Management(SLM)プラットフォーム」を発表した。
発表によると「Silicon Lifecycle Management(SLM)プラットフォーム」は、その名の通りシリコンの製造後も含めそのライフサイクル全般に渡ってチップを管理し最適化するためのデータ分析ソリューションで、データセンターやネットワーク機器、自動車などのキー・アプリケーション分野の高性能SoCが一つのターゲットになっているようだ。
考え方としてはSoCの設計フェーズだけではなく、そのSoCが実際に製造されシステム内で運用されるフェーズも含めてデータ解析を行い、各フェーズでの最適化を目指すというもので、チップに埋め込んだモニターおよびセンサーを通じてデバイスおよびシステムの様々なデータを取得し、SoCのライフサイクル全体に渡って性能、信頼性、セキュリティの問題を可視化。その上で独自の解析手法を用いてSoCライフサイクルの各フェーズにおける問題に最適な形で対処していく。
※画像はSynopsys Web上のデータ
Synopsysの説明によると「Silicon Lifecycle Management(SLM)プラットフォーム」は、同社のインプリメント環境「Fusion Design Platform」と緊密に連携しているということで、SoCから収集したデータの解析やその後の最適化は「Fusion Design Platform」の技術がベースになっているようだ。
SoCのライフサイクル全体を可視化するというSynopsysの打ち出した新たなアプローチは、チップベンダ、チップユーザーにこれまで無かった知見を提供するだけでなく、収益の向上やコスト削減など実際のビジネスにおける利益をもたらすものになる。