RISC-VプロセッサのSiFiveに新社長就任
2020年9月17日、RISC-VベースのIPコアを手がけるSiFiVeは、同社の新社長就任について発表した。
発表によると新たにSiFiveの社長兼CEOに就任したのはPatrick Little氏。同氏は元QualcommのエグゼクティブでQualcommの自動車業界への進出を指揮。その他にもeASICのCEO、CSRの上級副社長、Xilinxの上級副社長など、半導体企業の要職を歴任してきた実績を持つ。これまでSiFiveの社長兼CEOを務めていたNaveed Sherwani氏は同社取締役会長として経営陣に残る。
SiFiveは今年8月に資金調達Eラウンドで6100万ドルを調達。これにより同社の累計調達額は1億9000万ドルに達した。同社への出資にはIntelやQualcommも参加している。
またSiFiveは、同じく8月に新事業「OpenFive」を発表。ドメイン・スペシフィックなSoC開発に特化した設計サービスをより強化し、更なる顧客獲得を目指す戦略を示したほか、9月にはBarcelona Supercomputing CenterとのコラボレーションによるGCCおよびLLVM向けの新たなオープンソースAPIの開発を発表。同APIにより現在開発中のRISC-V Vector Extensionが利用可能となるという事で、ハイパフォーマンス・コンピューティング、人工知能、コンピュータービジョンといったアプリケーションにおいてもRISC-Vプロセッサの利用が拡がる可能性が開けた。なおSiFiveは既にRISC-V Vector Extensionを実装した新型プロセッサーを開発しており、来月開催されるLinley Fall Virtual Processor Conferenceにて発表する予定だという。