Synopsysがマルチダイ・システム設計の新製品「3DIC Compiler」を発表
2020年4月28日、Synopsysは新製品「3DIC Compiler」を発表した。
「3DIC Compiler」は、業界初となる2.5Dおよび3Dのマルチダイ・システムの統合設計環境で、グラフィカルな環境で複雑なマルチ大・システムのアーキテクチャ検討、インプリメンテーション、信号/消費電力/熱の最適化、サインオフ解析を実行できる。
発表に寄せられたSamsungのコメントを借りると、「3DIC Compiler」は2.5D/3Dマルチ・ダイ開発の全工程の中に従来存在したツール間の境界線を取り払うものだという。
「3DIC Compiler」は、IC設計環境「Synopsys Fusion Design Platform」で用いているデータモデルをベースに開発されているということで、先進の3DIC構造に対して実行容量やパフォーマンスのスケーラビリティを実現。特徴的な機能の一つとして、従来のICパッケージツールでは実現できなかった数十万のダイ間相互接続をサポートしている。また、パートナーAnsys社の解析ツール「RedHawk」と連携しており、電源の整合性、熱、ノイズを意識した最適化も可能。これによりデザインと解析のイタレーションを削減し短期間でのデザイン収束を実現できるということだ。
Synopsysは「3DIC Compiler」をICパッケージングの新時代に向けた戦略的製品と位置付けており、従来のICパッケージ設計ツールの置き換えを狙っているようだ。