中国の半導体自給率は目標を遥かに下回っていてこの先も大きく伸びる見込みはない
2020年5月21日、IC Insightsのレポート:
中国は2025年までに半導体自給率を70%まで引き上げるという目標を掲げているが、現状の予測では2024年に自給率20.7%と目標の3分の1程度に留まる見通し。
中国国内の半導体製品の生産高は、2019年における中国の市場規模1250億ドルに対して15.7%の195億ドル。自給率としては2014年の15.1%からわずかな増加となっている。
自給率といっても2019年の195億ドルのうち、純粋な中国企業による生産高は76億ドルで全体の約38%。それ以外は、TSMC、SK Hynix、Samsung、Intelなど中国国内に半導体ファブを持つ他国の企業によるもの。
中国企業による生産高は76億ドルを更に掘り下げると、IDMによる生産高が18億ドル、SMICなどファウンドリによる生産高が58億ドルと推測される。
中国の新興企業YMTCとCXMTのメモリ生産が立ち上がったとしても、2024年時点での中国における半導体製品生産の半分は外国企業によるものとIC Insightsは予測している。
誰もがメモリ市場での中国の動向に注力しているが、中国には非メモリICの技術が欠如しており、非メモリICセグメントで中国企業が競争力を持つようになるには数十年を要するとIC Insightsは分析している。